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訴訟手続2026年06月16日 被害者参加拡充、法相諮問 公判前整理の同席論点 希望に配慮、長期化懸念も 提供:共同通信社

 平口洋法相は15日、法制審議会(法相の諮問機関)の総会で、犯罪被害者や遺族の刑事手続き参加の拡充を諮問した。刑事裁判の「公判前整理手続き」への被害者同席の可否などが論点になる。争点絞り込みや証拠整理といった手続きへの関与を希望する被害者、遺族は少なくないが、被害者の参加で手続きが長期化するとの指摘もある。
 被害者らが公判で意見を述べる「被害者参加制度」の対象事件拡大もテーマとなる。殺人事件や傷害事件に限定せず、ストーカー規制法違反事件なども加えるかどうか検討する。対象に追加されない事件の被害者らから不満が出る可能性があり、線引きが焦点になる。
 現行の刑事訴訟法には公判前整理手続きへの被害者の関与に関する明確な規定がなく、法務省によると、被害者や遺族が同席した例はほぼないとみられる。
 一方、否認事件を中心に公判前整理手続きは長期化傾向にあり、起訴から初公判まで数年かかるケースもある。手続きに被害者や遺族が参加すれば、複雑化し、さらに長期化する可能性がある。
 法制審ではこのほか、被害者のプライバシーに配慮した公判傍聴の在り方や、告訴・告発の規定の明確化も論点となる見通しだ。
 政府が3月に閣議決定した「第5次犯罪被害者等基本計画」に被害者らの関与拡充が盛り込まれていた。会議の冒頭、平口法相のあいさつを代読した三谷英弘法務副大臣は「基本計画の趣旨に鑑み、規律の在り方について速やかに審議に着手していただきたい」と述べた。

 日本被害者学会理事を務める京都先端科学大の阿部千寿子教授(刑事訴訟法)の話 現行の刑訴法には、公判前整理手続きへの被害者参加に関する明確な規定がない。裁判官、検察官、弁護人の法曹三者による協議に関与できず、内容が分からない被害者、遺族が感情面で置き去りにされるケースが少なくなかった。法相による今回の法制審議会(法相の諮問機関)への諮問は、被害者らの「知りたい」という思いに応える内容で、期待したい。被害者参加制度の対象事件拡大については、同じ罪名でも犯行態様の危険性、悪質さは異なるため、傍聴の在り方も含め、可能な限り個別事案に沿った検討が必要だ。

(2026/06/16)

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