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一般2026年08月25日 円満離婚、ADRに注目 利用手軽、自治体補助も 提供:共同通信社

 協議離婚の際、法的知識を持つ専門家が調停人として話し合いをサポートする民間の家事ADR(裁判外紛争解決手続き)が注目されている。裁判所を利用するほどじゃないけれど、夫婦だけで対話するのは難しい―。こうしたケースでよく利用され、4月に始まった離婚後共同親権も普及を後押し。調停の合意内容を正式文書にすれば、養育費などを巡る将来のトラブル防止にもなる。利用料を補助する自治体も増えている。
 「中立な第三者がいることで、感情的にならず話ができた。夫婦2人だったら、ずっとけんかしていたと思う」。ADRを利用した千葉県の会社員の男性(44)は振り返る。6月、妻が2歳と4歳の子どもを連れて実家に帰り、離婚に向けた話し合いが開始。「できるだけ穏便に、フラットな場で話したい」と、知人から教わったADRを申し込んだ。
 休日に男性と妻、調停人がオンラインで調停に参加し、親権は単独か共同か、祖父母と子の交流をどうするかなどを話し合った。3回の調停を経て約1カ月で合意し、離婚届を提出。合意文書作成も含め、費用は約31万円だった。
 家裁での離婚調停は平日の日中に行われ、半年~1年ほどかかるのが一般的だ。男性が利用した民間の「リコ活調停」の場合、弁護士が調停人を務め、手続きはオンラインで済んだ。相談者は交流サイト(SNS)経由が多いという。こうした離婚を取り扱う法相の認証ADR事業者は、8月時点で41ある。
 合意があいまいだと養育費不払いにつながりかねないため、不払い防止にADRを勧める自治体も増えている。金沢市は2024年から、ADRで養育費を取り決めた場合、1人10万円まで利用料を補助する。市職員が事業者の特色や利用方法などを紹介。今年3月までに32件の利用申し込みがあった。
 「家族のためのADRセンター」代表で元家裁調査官の小泉道子さんは、協議プロセスへの納得感が、離婚後の養育費支払いや安定した交流の継続につながると指摘。ADRの相談件数は増えており「納得しながら合意形成を目指す場として、当事者の新たな選択肢になるだろう」と話した。

 ADR(裁判外紛争解決手続き) 民事上のトラブルで、当事者と利害関係のない第三者が専門的な知見を生かして話し合いをサポートし、合意による短期間での解決を図る。賃料不払いなどの金銭トラブルや労働問題、医療事故まで扱う内容は多岐にわたる。弁護士会や、法相の認証を受けた事業者などが受け付ける。東京電力福島第1原発事故の損害賠償請求で利用される「原子力損害賠償紛争解決センター」のように、行政が主体のものもある。

(2026/08/25)

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