一般2026年09月03日 ダークパターン包括規制 悪質広告に行政処分視野 消費者庁、法改正へ 提供:共同通信社

インターネットで消費者を巧みに誘導し、事業者に望ましい行動を選ばせる「ダークパターン」を巡り、消費者庁の有識者会議は2日、悪質な広告表示や煩雑な解約手続きに対する規制強化策を盛り込んだ中間報告を取りまとめた。違反した事業者に行政処分を検討する。これまでは誇大広告など一部の手法しか法律で規制されていなかったが、特定商取引法を改正して包括的に取り締まる方針で、来年の通常国会で関連法案の提出を目指す。
報告では、ダークパターンを「心理誘導を活用した画面表示で消費者を契約に誘導する手法」と明記。消費者が意図しない条件で契約するのを防ぐため、支払金額や契約期間が不明瞭な広告表示や、複数のウェブページを経由するような複雑な解約手続きなどについて規制が必要だとした。
どのような広告表示を規制対象にするのかといった具体例は、消費者庁のガイドラインなどで随時公表し、新たな手法にも速やかに対応する。
消費者庁によると、ダークパターンには、ネット通販の際に「定期購入」になるよう勝手に設定されていたり、定期購入であることが目立たない形で記載されていたりする。また在庫があるのに「残りわずか!」と表示して購入を急がせるといったケースがある。こうした表示が原因とみられる相談が近年、増加傾向にあるという。
ダークパターンを巡っては、今年のサッカー・ワールドカップで映像配信事業者の契約プランに「年間契約であることが分かりにくい」などと、交流サイト(SNS)で批判が集中。事業者は謝罪した。
IT企業などでつくる「ダークパターン対策協会」は8月、国内被害額が最大年間約3兆2千億円に及ぶ可能性があるとの推計を公表した。
契約画面、必ず保存を 売り上げ増?一部で横行
消費者心理につけ込み、購入行動などに誘導する「ダークパターン」の手口は多様だ。短期的な売り上げ増につながるとして、一部に広がっているとの指摘もある。消費者庁は、対策として「最終的な契約内容が記された表示画面を必ず保存してほしい」と呼びかけている。
経済協力開発機構(OECD)の2022年の報告書では、手口を「執拗な繰り返し」「緊急性」など七つの類型に分類している。具体的には、購入手続きの最終段階で、それまで説明がなかった手数料や解約条件を盛り込むといったやり方がある。
IT企業などでつくる「ダークパターン対策協会」によると、短期的な売り上げ増が狙える「誤った勝ちパターン」としてウェブサイト制作者らに広まっている実態があるという。「購入前に一度立ち止まる習慣を持つことが、不要な出費や被害を防ぐ」と訴えた。
消費者庁は、特定商取引法に基づき必要事項の表示義務がある「最終確認画面」の内容をよく読んだ上で画像を保存し、トラブルが起きた際は事業者や相談窓口に保存内容を提示することを求めている。
(2026/09/03)
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