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解説記事2014年02月24日 【税務マエストロ】 新設合併があった場合の納税義務の免除の特例(2014年2月24日号・№536)

税務マエストロ
税務における第一人者“税務マエストロ”による税実務講座

今週のマエストロ&テーマ
新設合併があった場合の納税義務の免除の特例
#105 熊王征秀(税理士)

略歴 学校法人大原学園に税理士科物品税法の講師として入社し、在職中に酒税法、消費税法の講座を創設。その後、会計事務所勤務を経て税理士登録、独立開業。『消費税トラブルの傾向と対策』等、著書多数。
現在
東京税理士会会員相談室委員
東京税理士会税務審議部委員
東京地方税理士会税法研究所研究員
日本税務会計学会委員
大原大学院大学准教授

次回のテーマ
#106 平成26年度税制改正~AOAに基づく帰属主義②
税理士法人プライスウォーターハウスクーパース 品川克己 税制改正や、中国進出企業の増加に伴い、国際課税上のリスクは高まっている。国際課税の第一人者がそのリスクを検証する。

※取り上げて欲しいテーマを編集部にお寄せください。
  e-mail:ta@lotus21.co.jp

マエストロの解説  合併の形態には「吸収合併」と「新設合併」があり、前月は、吸収合併があった場合の合併存続法人の納税義務判定について確認した。
 今月は、合併により新設された法人の納税義務の免除の特例について確認する。
 新設合併の場合には、被合併法人はすべて消滅し、新たに合併法人が設立されることになるわけであるが、この合併により設立された新設法人について、単に基準期間が存在しないという理由だけで、設立事業年度とその翌事業年度の納税義務を免除するわけにはいかない。吸収合併の場合と同様に、新設合併により設立された法人についても、被合併法人の実績を考慮した上で、納税義務を判定することとされている。
 納税義務の判定に用いる課税売上高は13のように計算する。なお、判定に用いる課税売上高は暦に従って計算し、1ヶ月未満の端数は1ヶ月とする(消令22⑦)。
 また、合併による事業承継があったことにより、合併法人が納税義務者となった場合には、「課税事業者届出書」とともに「相続・合併・分割等があったことにより納税義務者となる場合の付表」を提出することとされている。

1 設立事業年度の取扱い  設立事業年度においては、合併新設法人の設立事業年度の基準期間がまるまる1年間あるものと仮定し、その仮定基準期間中に終了した被合併法人の各事業年度における課税売上高のいずれかが1,000万円を超える場合には、合併新設法人は、設立事業年度においては課税事業者となる(消法11③、消令22③)。被合併法人について、最も大きい課税売上高により判定することとなるのであるから、被合併法人同士の課税売上高は合算する必要はない(図表1参照)。


2 設立事業年度後の事業年度の取扱い(合併新設法人の基準期間における課税売上高がない場合)  合併新設法人の、納税義務判定の対象事業年度の2年前の日からその事業年度開始の日の前日までの間に合併があった場合において、合併新設法人の基準期間における課税売上高がない場合には、「合併新設法人の基準期間に対応する期間における被合併法人の課税売上高」により、合併新設法人の納税義務を判定する(消法11④、消令22④・⑥一)。また、被合併法人が2社以上ある場合には、すべての課税売上高を合計して判定する(図表2参照)。


3 設立事業年度後の事業年度の取扱い(合併新設法人の基準期間における課税売上高がある場合)  合併新設法人の、納税義務判定の対象事業年度の2年前の日からその事業年度開始の日の前日までの間に合併があった場合において、合併新設法人の基準期間における課税売上高がある場合には、図表3の「(イ)+(ロ)」の算式により、合併法人の納税義務を判定する(消法11④、消令22④)。

 また、被合併法人が2社以上ある場合には、すべての課税売上高を合計して判定する。
 具体例として図表4参照。同表中③の考え方は、合併新設法人の基準期間における課税売上高(M)は、4月1日から12月31日までの9ヶ月分だけ、被合併法人の実績が欠けていることになる。そこで、被合併法人の課税売上高により、欠けている部分を計算するということである(図表5参照)。



4 決算期変更の場合  合併新設法人の基準期間の月数が、合併の日から合併新設法人のその事業年度開始の日の前日の1年前の日の前日までの月数を超える場合には、下掲【具体例】のように納税義務判定の基礎となる課税売上高を計算すると、1年を超える期間分の課税売上高を基に判定することになってしまう。そこで、仮定基準期間からはみだした部分の金額をカットすることにより、1年分の課税売上高に修正したところで納税義務の判定をすることとされている(消令22④⑤⑥二)。
 この場合における「合併新設法人の基準期間における課税売上高」は、図表7のように計算する。


具体例  C社は、平成X3年2月5日に合併により設立された法人である。C社の設立事業年度(平成X3年2月5日から平成X3年9月30日まで)における課税売上高は600万円であるが、C社は設立事業年度の翌事業年度において決算月を3月に変更したため、翌事業年度は平成X3年10月1日から平成X4年3月31日までとなっている。
 被合併法人であるA社及びB社の課税売上高が次のとおりである場合に、C社の平成X4年4月1日から平成X5年3月31日までの事業年度における納税義務はどのように判定するか?
A社:合併事業年度(平成X2年4月1日から平成X3年2月4日まで) 2,200万円
B社:合併事業年度(平成X2年10月1日から平成X3年2月4日まで) 750万円
   合併事業年度の前事業年度(平成X1年10月1日から平成X2年9月30日まで) 1,800万円
<判定方法>  C社の設立3期目の基準期間は設立事業年度(平成X3年2月5日から平成X3年9月30日まで)となるので、まずは設立事業年度中の課税売上高を年換算して納税義務を判定する(消法9②)。
 上記のように、基準期間における課税売上高が1,000万円以下となるので、次に合併があった場合の納税義務判定をすることになる。
 合併新設法人の基準期間の月数が、合併の日から合併新設法人のその事業年度開始の日の前日の1年前の日の前日(仮定基準期間の末日)までの月数を超えることから、仮定基準期間からはみだした部分の金額をカットすることにより、1年分の課税売上高に修正したところで納税義務の判定をすることになる。



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