会社法ニュース2024年10月11日 温室効果ガス排出総量の合計値は求めず(2024年10月14日号・№1047) SSBJ、スコープ1~3の合計値は利用者でも算定可能
サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、現在、「サステナビリティ開示基準の適用(案)」等(以下、SSBJ基準)に対して寄せられたコメントについて検討を行っている。
論点の1つとなっていたスコープ1、スコープ2及びスコープ3の温室効果ガス排出の絶対総量の合計値の開示については、IFRS S2号「気候関連開示」では求められていないが、①主要な利用者は、3つのスコープの温室効果ガス排出の絶対総量の合計値を把握し、企業がさらされている気候変動リスクの全体像を理解したうえで、具体的にどのスコープの温室効果ガス排出が多いのか、スコープ3温室効果ガス排出が多い場合には、どのカテゴリーが多いのか、掘り下げていく形で分析を行うことが多いと考えられる、②報告企業の中には、スコープ別での開示に加え、3つのスコープの温室効果ガス排出の絶対総量の合計値を自社の温室効果ガス排出の絶対総量ととらえ、ネット・ゼロの目標に対する進捗として開示している場合があると考えられるなど、合計値の情報の有用性を考慮した結果、開示を求めることとしたものである。また、企業にとっても、ISSB基準に準拠した開示を作成する過程で入手する情報を超えて情報を入手する必要はない。
しかし、公開草案には、例えば、3つのスコープの温室効果ガス排出の合計値は、SSBJ基準独自の取扱いであり、ISSB基準と異なる要求事項を追加すると、開示される情報の比較可能性が低下する可能性があるなど、財務諸表作成者を中心に反対するコメントが多く寄せられている。このため、SSBJでは、公開草案の提案を変更し、スコープ1、スコープ2及びスコープ3の温室効果ガス排出の絶対総量の合計値の開示を求めないこととしている。
SSBJは、SSBJ基準においてもスコープ1、スコープ2及びスコープ3の温室効果ガス排出の絶対総量の開示を求めることとしているため、これらの合計値は利用者において算定可能であると指摘。合計値の開示は、利用者の算定の手間を削減するために求めるものであり、開示を求めなかったとしても、重要性がある情報が欠如しているということにはならないとしている。
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