企業法務2021年01月15日 全国企業倒産集計2020年12月報 出典:帝国データバンク
□倒産件数は552件、12月としては2000年以降最少
□負債総額は1450億300万円、5カ月連続の前年同月比減少
主要ポイント
1.倒産件数は552件(前年同月比22.0%減)、12月としては2000年以降最少
2.負債総額は1450億300万円(前年同月比9.2%減)、5カ月連続の前年同月比減少
3.負債額最大の倒産は、㈱ダイヤメット(新潟県、民事再生)の約577億9000万円
4.業種別にみると、2カ月連続で全業種において前年同月を下回った。製造業(70件、前年同月比16.7%減)は5カ月連続、卸売業(59件、同41.0%減)は6カ月連続の前年同月比減少。一方、サービス業(136件、同20.9%減)では宿泊業(7件)が前年同月比75.0%増となるなど、依然として増加傾向が続く業態もみられる
5.主因別にみると、「不況型倒産」の合計は418件(前年同月比25.8%減)、構成比は75.7%を占める
6.負債規模別にみると、負債5000万円未満の倒産は345件(前年同月比17.9%減)、構成比は62.5%を占める
7.地域別にみると、9地域中8地域で前年同月を下回り、なかでも北海道(6件、前年同月比64.7%減)、四国(4件、同77.8%減)の2地域は過去最少となった。また、東北(24件、同25.0%減)は6カ月連続、関東(231件、同10.8%減)は5カ月連続の前年同月比減少
倒産件数は552件、12月としては2000年以降最少
倒産件数は552件(前年同月比22.0%減)と、5カ月連続の前年同月比減少。12月としては2018年12月(627件)を下回り、2000年以降最少となった。
負債総額は1450億300万円(前年同月比9.2%減)と、5カ月連続で前年同月を下回った。
2カ月連続の全業種減少
業種別にみると、2カ月連続で全業種において前年同月を下回った。製造業(70件、前年同月比16.7%減)は、自動車関連を中心とした生産の回復などを受け、5カ月連続の前年同月比減少。卸売業(59件、同41.0%減)は、衣服・繊維製品卸(9件、同65.4%減)や飲食料品卸(13件、同53.6%減)などで減少が目立ち、6カ月連続で前年同月を下回った。
一方、サービス業(136件、前年同月比20.9%減)では宿泊業(7件)が前年同月比75.0%増となるなど、依然として増加傾向が続く業態もみられる。
「不況型倒産」は418件、構成比は75.7%
主因別にみると、「不況型倒産」の合計は418件(前年同月比25.8%減)となり、5カ月連続で前年同月を下回った。構成比は75.7%(同3.8ポイント減)を占めた。
※倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を「不況型倒産」として集計
負債5000万円未満の構成比62.5%
負債規模別にみると、負債5000万円未満の倒産は345件(前年同月比17.9%減)、構成比は62.5%を占めた。負債5000万円未満の倒産では、サービス業(102件)が構成比29.6%(同2.5ポイント増)を占め最多、小売業(88件)が同25.5%(同1.9ポイント減)で続く。
資本金規模別では、資本金1000万円未満(個人事業主含む)の倒産が370件(前年同月比17.6%減)、構成比は67.0%を占めた
9地域中8地域で前年同月比減少
地域別にみると、9地域中8地域で前年同月を下回り、なかでも北海道(6件、前年同月比64.7%減)、四国(4件、同77.8%減)の2地域は過去最少となった。また、東北(24件、同25.0%減)は宮城県(4件)などで減少傾向が続き、6カ月連続の前年同月比減少。関東(231件、同10.8%減)は東京都(120件)をはじめ、千葉県(13件)、神奈川県(31件)などで減少が目立ち、5カ月連続の前年同月比減少となった。
一方、北陸(16件、前年同月比23.1%増)は唯一前年同月を上回った。
「会社更生法」による倒産が9カ月ぶりに発生
態様別にみると、破産は492件(構成比89.1%)、特別清算は31件(同5.6%)、民事再生法は28件(同5.1%)となった。また、会社更生法による倒産(㈱ザ・クイーンズヒルゴルフ場、福岡県、負債約168億8400万円)が2020年3月以来9カ月ぶりに発生した。
*倒産について
倒産とは以下のいずれかに該当する場合をいう。
◆ 銀行取引停止処分を受ける ※1
◆ 内整理入りする(代表が倒産を認めた時)
◆ 裁判所に会社更生手続開始を申請する ※2
◆ 裁判所に民事再生手続開始を申請する ※2
◆ 裁判所に破産手続開始を申請する ※2
◆ 裁判所に特別清算開始を申請する ※2
※1 手形交換所または電子債権記録機関の取引停止処分を受けた場合
※2 第三者(債権者)による申し立ての場合、手続き開始決定を受けた時点で倒産となる
倒産とは以下のいずれかに該当する場合をいう。
◆ 銀行取引停止処分を受ける ※1
◆ 内整理入りする(代表が倒産を認めた時)
◆ 裁判所に会社更生手続開始を申請する ※2
◆ 裁判所に民事再生手続開始を申請する ※2
◆ 裁判所に破産手続開始を申請する ※2
◆ 裁判所に特別清算開始を申請する ※2
※1 手形交換所または電子債権記録機関の取引停止処分を受けた場合
※2 第三者(債権者)による申し立ての場合、手続き開始決定を受けた時点で倒産となる
●倒産態様の区分
●倒産集計について
倒産集計では、法的整理(会社更生、民事再生、破産、特別清算)手続きによる倒産のみを集計対象としている。
一般的に、「事業停止=倒産」とのイメージが強いものの、倒産以外にも、資産超過状態による廃業、株主総会決議を経た解散、所在確認困難な移転先不明、相手先企業に事業統合される被合併など、さまざまなケースで事業停止(消滅)する企業が存在する。
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