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債権管理2019年12月03日 特別企画:全国平均借入金利動向調査(2018 年度) 出典:帝国データバンク

駆け込み需要、企業の26.5%にとどまる
~ 小売業においては、半数以上の企業で反動減が発生~

はじめに
日本銀行によるマイナス金利政策の継続により、企業を取り巻く金融環境はこれまでにない低 金利の時代に突入している。競争が激化する地域金融機関においても、その過半数で本業利ざや (貸出金利息-預金利息)が減少するなど銀行経営に影を差し、近時は SBI グループを中心とし た地銀再編機運も高まりを見せている。
五輪を来年に控えて堅調な建設業界や、設備投資意欲の旺盛な運輸・倉庫業者など資金需要は 見込めるものの、リスケジュール対応を受けながらも再建が進まない企業も多く見受けられる。 消費税引き上げによる企業へのダメージを懸念する声も聞かれるなど、企業の金融環境への注目 度は高い。帝国データバンクでは、企業財務データベース「COSMOS1」を用いて、国内企業の平 均借入金利を算出し、集計・分析した。
1.年度別推移
2018 年度の企業の平均借入金利は 1.37%となり、前年度比 0.08pt 低 下した。企業の借入金利は、2007 年度(2.33%)をピークに 11 年連続 で低下。また、2007 年度と比べて 0.96pt 低下とその下げ幅も大きい。
リーマン・ショックと、その後の日本銀行の金利政策もあり、平均借 入金利は年々低下。近年、国内の長期金利(新発 10 年国債)は 0%前後 で推移しており、企業の借入金利についても、低水準で推移している。
2.都道府県別
都道府県別に見ると、最も平均借入金利が低かったのは「香川県」の 1.13%(前年度比▲0.09pt) となった。以下、「愛知県」の 1.14%(同▲0.10pt)、「大阪府」の 1.23%(同▲0.10pt)、「岐阜県」 の 1.23%(同▲0.10pt)と続く。メガバンクのほか中国地方など県外金融機関の進出で競争が激 しい「香川県」や、「名古屋金利」で知られ、第二地銀および多数の信用金庫が集まる「愛知県」 で低金利が顕著であることが分かった。
一方で金利が高かったのは「沖縄県」(1.84%、前年度比▲0.08pt)。次いで「秋田県」(1.75%、 同▲0.07pt)、「山梨県」(1.73%、同+0.01pt)、「鹿児島県」(1.73%、同▲0.10pt)と地域のばら つきが見られた。
最も金利が高い「沖縄県」と最も低い「香川県」では 0.70pt の開きがあり、人口動態や地域金 融機関の数等を背景に都道府県ごとの金利に大きな乖離がみられた。
3.業種別
業種別に見ると、最も平均借入金利が低いのは「小売業」 (1.19%、前年度比▲0.07pt)で、「製造業」(1.20%、同▲ 0.09pt)が続いた。逆に最も高いのは「建設業」(1.55%、 同▲0.05pt)、次いで「不動産業」(1.46%、同▲0.04pt)と なった。すべての業種で金利低下がみられるなかで、下げ 幅が最も大きかったのが「運輸・通信業」(1.21%、同▲ 0.12pt)で、10 年前の 2008 年度と比較しても最も金利低下 の大きい業種となった。
4.まとめ
今回の調査では、2007 年度をピークに 11 年連続で国内企業の平均借入金利は低下し、2018 年 度も 1.37%という低水準となっていることが判明。また、最も金利の低い「香川県」と最も高い 「沖縄県」では 0.70pt の差があり、企業を取り巻く金融環境は地域の特性によって差異が生じて いる状況が分かった。
今年は低金利の環境下、金融機関の間で貸し出し競争が激化するなかで、その間隙を縫って粉 飾によって好決算に見せかけ、融資を引き出して延命を図る企業が目立った。今後も借入金利は 低水準で推移するとみられるが、政策金利の動向次第では大きく変動する可能性もあり、企業と 金融機関の関係性や企業経営そのものを左右する金利の動向が注目される。
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