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消費税2026年01月14日 私たちが負担した消費税は国に納められているか ~インボイス制度からみる消費税のしくみ(後編)(法苑WEB連載第21回)執筆者:深作智行 法苑WEB 執筆者:深作 智行

1.インボイス制度とは

 いわゆる『インボイス制度』が導入されたのは、2023(令和5)年10月のことです。このインボイス制度は、消費税という税金のルールです。
 「『インボイス制度』とは何か」とウェブ検索すれば、おびただしい数の情報が表示されます。そもそもインボイス制度は、直接的には消費税を支払った事業者(買い手)の処理にかかわるルールです。
 事業者が消費税の申告をするときに、顧客から預かった消費税の額から差し引くことができる消費税の額は、インボイス(適格請求書)登録事業者が発行した請求書や領収書(適格請求書等)などに基づいて支払ったものに限られるということです。
 言い換えれば、インボイス登録(正確には、適格請求書発行事業者登録)をしていない事業者が発行した請求書等に係る消費税の額は差し引くことができません(現在は経過措置が適用中で一定額は差し引くことができます。)。

2.インボイス登録のジレンマ

 さて、消費税という税は「取引」に課されるものです。取引は少なくとも売り手と買い手の2つの当事者が存在します。そのため、買い手である当事者の相手方、すなわち、消費税を預かった事業者(売り手)に反射的に影響を与えるため、インボイス制度はあたかも売り手の事業者のルールのようになっています。
 よって、インボイス制度の重要なポイントが、モノやサービスの売り手の事業者が「インボイス登録をするべきかどうか」になっているのです。「インボイス登録する」とは正確には「適格請求書発行事業者の登録をする」なのですが、このことは「(現行法では消費税の申告が免除される)事業者が消費税の申告と納税をしなければならない」ことを意味するのです。
 インボイス登録をするかどうか迷っている事業者はどのような事業者でしょうか。ずばり、消費税の納税義務がない免税事業者です。
 前回も申し上げましたが、基準期間(2年前)の課税売上高(消費税が課される取引に基づく売上高)が1,000万円以下であれば、基準期間の2年後に消費税の納税義務は生じません。つまり、課税売上高が常に1,000万円以下の事業者は、免税事業者でいられます。
 消費税の納税義務があるかどうかは、2年前の課税売上高の金額で判定されるため、売上高が1,000万円前後をウロウロしている事業者は、消費税の納税義務が発生したりしなかったりを繰り返すことになります。
 さて、インボイス登録をすると、基準期間の課税売上高がいくらであろうと、常に消費税の納税義務者となります。インボイス登録しなければ消費税の納税義務は生じないのにあえてインボイス登録をするのは、消費税という税金は取引に課されるものであり、取引は相手があってこそ成立するものなので、インボイス登録しないと相手に消費税の申告で損をさせてしまうからです。

3.事業者にとって消費税は、所得税や法人税とセットの関係

 消費税はヒトに対して課される税金ではなく、取引に対して課される税金です。より正確に言えば、事業者が行う取引に対して課される税金です。
 最終消費者である個人としての立場なら、もっぱら消費税も含めた(税込み)支払額が大きいか小さいかに関心があります。
 ところが、事業者である個人(個人事業主)や、法人の場合になるとちょっと変わってくるのです。
 事業者である個人(個人事業主)は、モノの販売やサービスの提供という消費税が課される課税取引を行うと、売上の際に消費税を買い手から預かっています。この預かった消費税は国に納めないといけません。
 とはいえ、売上の際に買い手から預かった消費税を全額国に納めるわけではなく、事業活動の過程でモノを買ったりサービスの提供を受けて支払いをした際に支払った消費税を差し引いて納めています。
 もともと個人事業主や法人は、事業で稼いだ利益(所得)に課される所得税や法人税を納める義務があります。
 事業者としては、消費税を預かる前提としての「売上高(収益)」があり、消費税を支払った前提として「仕入高」や「〇〇費」があるのです。そして、収益から費用(必要経費)を差し引いた利益(所得)に対して、所得税(個人事業主の場合)や法人税(法人の場合)を支払うのです。
 つまり、事業者は、所得税や法人税と消費税はセットで考えなければなりません。ということは、インボイス制度のメリット・デメリットを論ずるときも、消費税だけを切り離すのはぶっちゃけナンセンスなのです。

4.相手がインボイス登録しているかどうか(支払いサイド)からの視点で

 まず、相手方の立場を検討します。すなわち、インボイス登録をしていない事業者に対する支払いはどうなるのかについて検討します。
(1)インボイス登録をした事業者から仕入れた場合
 事業者が本体価格8,000で仕入れた商品を10,000で売上げ、2,000の利益があったとします。所得税や法人税は2,000に対して課されることになります。
 ところが実際は、仕入れの際には800の消費税が加わった8,800を支払い、売上の際には1,000の消費税を加えた11,000を受け取っています。
 ここで、経理的なお話になってしまいますが、消費税の経理の方法として、税込経理方式と税抜経理方式があります。
 税込経理方式とは、所得税や法人税の基礎となる所得(利益)の計算にあたって、取引高を消費税込みの額で経理処理する方式です。これは、取引額に消費税を含めるため、消費税の額が収益や費用の一部になります。
 税抜経理方式は、取引高を本体価格だけで経理処理する方法です。
 税込経理方式の場合、売上高は11,000、仕入高は8,800となり、利益は2,200となります。
 ここで、消費税の申告・納税を考えます。消費税は預かった消費税から支払った消費税を差し引いて申告・納税します。売上で消費税1,000を預かって仕入で消費税800を支払っています。つまり、差引で国に納める消費税は200(=1,000-800)です。税込経理方式は消費税を損益に含めるため、消費税の納税額も費用(損失)となります。このため、最終的な損益は売上高11,000、仕入高8,800、租税公課200、差引2,000の利益に対して所得税や法人税が課されます。所得税や法人税は2,000の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると600(=2,000×30%)となります。トータルの税負担は800(=消費税200+所得税or法人税600)となります。
 税抜経理方式の場合、損益を本体価格だけとらえ、取引に際して発生する消費税額は預り金(仮受消費税等)や仮払金(仮払消費税等)として損益に反映させません。
 売上高は10,000、仕入高は8,000となり、利益は2,000となります。損益には反映されていませんが、仮受消費税等1,000と仮払消費税等800が計上されています。消費税の申告・納付の際には、1000から800を差し引いた200を納めます。税抜経理方式では消費税の額は損益に反映されないため、納税額200も損益になりません。
 以上から、最終的な損益は売上高10,000、仕入高8,000、差引2,000の利益に対して所得税や法人税が課されます。所得税や法人税は2,000の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると600(=2,000×30%)となります。トータルの税負担は800(=消費税200+所得税or法人税600)となります。
 ある意味当然といえば当然ですが、消費税の経理処理で結果(最終利益や消費税の納税額)は変わりません。
 税込経理方式の場合、買い手から預かった消費税が収益の一部となりますが、そもそもこの事業者は消費税の納税義務者であり、結果として預かった消費税は納付しています。この点で単なる経理処理上のお話です。
(2)インボイス登録をしていない事業者に支払いをした場合
 事業者が本体価格8,000で仕入れた商品を10,000で売上げ、2,000の利益があったとします。所得税や法人税は2,000に対して課されることになります。
 ところが実際は、仕入れの際には800の消費税が加わった8,800を支払い、売上の際には1,000の消費税を加えた11,000を受け取っています。
 税込経理方式の場合、売上高は11,000、仕入高は8,800となり、利益は2,200となります。
 ここで、消費税の申告・納税を考えます。消費税は預かった消費税から支払った消費税を差し引いて申告・納税します。売上で消費税1,000を預かって仕入で消費税800を支払っています。ここで、仕入のために支払った業者がインボイス登録していない場合には消費税の申告で消費税を差し引くことができません。このため、納める消費税は1,000(=1,000-0)です。税込経理方式は消費税を損益に含めるため、消費税の納税額も費用(損失)となります。このため、最終的な損益は売上高11,000、仕入高8,800、租税公課1,000、差引1,200の利益に対して所得税や法人税が課されます。インボイス登録している業者から仕入れた場合に比べると、消費税の納税が800増加します。もっとも、利益は800減るため所得税や法人税も減ることになります。所得税や法人税は1,200の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると360(=1,200×30%)となります。
 増加した消費税の負担800と同額の所得税や法人税の負担が減るわけではなく、800に所得税の税率や法人税の税率を乗じた額が減るにすぎません。この例では、240(=800×30%)だけ税負担が減るにとどまります。
 トータルの税負担は1,360(=消費税1,000+所得税or法人税360)となります。
 税抜経理方式の場合、損益を本体価格だけとらえ、取引に際して発生する消費税額は預り金(仮受消費税等)や仮払金(仮払消費税等)として損益に反映させません。
 売上高は10,000、仕入高は8,000となり、利益は2,000となります。損益には反映されていませんが、仮受消費税等1,000と仮払消費税等800が計上されています。ところが、消費税の申告・納付の際には、1000から800を差し引くことができないため消費税の納付額は1000となります。税抜経理方式では消費税の額は損益に反映されないため、納税額200も損益になりませんが、この800は「支払い損」として損益になります。
 以上から、最終的な損益は売上高10,000、仕入高8,000、損失800で差引1,200の利益に対して所得税や法人税が課されます。所得税や法人税は1,200の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると360(=1,200×30%)となります。
 トータルの税負担は1,360(=消費税1,000+所得税or法人税360)となります。
(3)ここまでのまとめ
 インボイス登録していない業者に支払いをした場合、支払いに係る消費税を、自らの消費税の申告で差し引くことができないため、この支払った消費税は損失となります。損失となることから利益が減少するため、所得税や法人税の負担が減少することになります。もっとも、減少する所得税や法人税は、損失となった額そのものではなく、損失となった額に所得税や法人税の税率を乗じた額にとどまります。
 以上から、支払い側に立つ事業者の立場からすると、インボイス登録していない業者への支払いは損失が発生することになります。この例では、インボイス登録している業者への支払いの場合の税負担は800、インボイス登録していない業者への支払いの場合の税負担は1,360となります。
 結論的には、インボイス登録していない業者には支払いたくないというのが合理的な行動となります。

5.自身がインボイス登録しているかどうか(売上サイド)からの視点で

 自らはインボイス登録するかどうかという点から検討します。なお、支払う相手はインボイス登録している事業者だとします。
(1)インボイス登録をしていない事業者(免税事業者)の税負担
 事業者が本体価格8,000で仕入れた商品を10,000で売上げ、2,000の利益があったとします。所得税や法人税は2,000に対して課されることになります。
 ところが実際は、仕入れの際には800の消費税が加わった8,800を支払い、売上の際には1,000の消費税を加えた11,000を受け取っています。
 免税事業者の場合には、税抜経理方式は選択できず、税込経理方式のみとなります。そもそも消費税の納税がないわけですから、預かった消費税は収益(売上)の一部、支払った消費税は費用(仕入や○○費)の一部となります。
 税込経理方式の場合、売上高は11,000、仕入高は8,800となり、利益は2,200となります。
 消費税は納付しないため、利益2,200に対して所得税や法人税が課されます。
 所得税や法人税は2,200の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると660(=2,200×30%)となります。トータルの税負担は660(=消費税0+所得税or法人税660)となります。
 ここでポイントは、数字の話ではありません。売上によって買い手から預かった消費税は、売上の一部になっているということです。税込経理方式だからではなく、そもそも消費税の納税義務がないからです。
 インボイス登録をしていなくても、つまり、消費税の納税義務がなくても、本体価格に消費税(相当額)を加算して買い手に請求し支払いを受けること自体は違法ではありません。なぜなら、消費税は「取引」に対して課される税金だからです。
 ちなみに、違法になるのは、インボイス登録をしていないのに請求書に(架空の)適格請求書発行事業者番号を付してあたかもインボイス登録をした事業者であるかのように請求することです。
(2)インボイス登録をして消費税の納税義務者となった場合
 事業者が本体価格8,000で仕入れた商品を10,000で売上げ、2,000の利益があったとします。所得税や法人税は2,000に対して課されることになります。
 ところが実際は、仕入れの際には800の消費税が加わった8,800を支払い、売上の際には1,000の消費税を加えた11,000を受け取っています。
 税込経理方式の場合、売上高は11,000、仕入高は8,800となり、利益は2,200となります。
 ここで、消費税の申告・納税を考えます。消費税は預かった消費税から支払った消費税を差し引いて申告・納税します。売上で消費税1,000を預かって仕入で消費税800を支払っています。つまり、差引で国に納める消費税は200(=1,000-800)です。税込経理方式は消費税を損益に含めるため、消費税の納税額も費用(損失)となります。このため、最終的な損益は売上高11,000、仕入高8,800、租税公課200、差引2,000の利益に対して所得税や法人税が課されます。仮に税率を30%とすると600(=2,000×30%)となります。トータルの税負担は800(=消費税200+所得税or法人税600)となります。
 税抜経理方式の場合、損益を本体価格だけとらえ、取引に際して発生する消費税額は預り金(仮受消費税等)や仮払金(仮払消費税等)として損益に反映させません。
 売上高は10,000、仕入高は8,000となり、利益は2,000となります。損益には反映されていませんが、仮受消費税等1,000と仮払消費税等800が計上されています。消費税の申告・納付の際には、1000から800を差し引いた200を納めます。税抜経理方式では消費税の額は損益に反映されないため、納税額200も損益になりません。
 以上から、最終的な損益は売上高10,000、仕入高8,000、差引2,000の利益に対して所得税や法人税が課されます。仮に税率を30%とすると600(=2,000×30%)となります。トータルの税負担は800(=消費税200+所得税or法人税600)となります。
(3)ここまでのまとめ
 インボイス登録をした場合には、消費税の納付額は200となります。所得税や法人税は2,000の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると600(=2,000×30%)となります。トータルの税負担は800(=消費税200+所得税or法人税600)となります。
 この2つを比べると、免税事業者のままだった場合の税負担は660、インボイス登録して消費税の納税義務者となった場合の税負担は800となり、140の負担増となります。
(4)消費税の申告を簡易課税制度の選択で負担軽減
 もっとも、この例は、消費税の申告で、預かった消費税から実際に支払った消費税を差し引いた額を納付する一般課税方式(本則課税方式)によっています。
 基準期間の課税売上高が5,000万円以下の場合には、簡易課税方式を選択できます。簡易課税方式だったとして、10,000の売上が卸売業の売上であった場合には、みなし仕入率が90%となり、預かった消費税の額の90%相当額の消費税の支払いがあったものとみなされます。
 税込経理方式の場合、売上高は11,000、仕入高は8,800となり、利益は2,200となります。
 ここで、消費税の申告・納税を考えます。消費税は預かった消費税1,000から支払ったとみなされる消費税相当額900(=1,000×90%)を差し引いて申告・納税します。差引で国に納める消費税は100(=1,000-900)です。税込経理方式は消費税を損益に含めるため、消費税の納税額も費用(損失)となります。このため、最終的な損益は売上高11,000、仕入高8,800、租税公課100、差引2,100の利益に対して所得税や法人税が課されます。
 所得税や法人税は2,100の利益に対して税率を乗じた額となり、仮に税率を30%とすると630(=2,100×30%)となります。トータルの税負担は730(=消費税100+所得税or法人税630)となります。
 税抜経理方式の場合、損益を本体価格だけとらえ、取引に際して発生する消費税額は預り金(仮受消費税等)や仮払金(仮払消費税等)として損益に反映させません。
 売上高は10,000、仕入高は8,000となり、利益は2,000となります。損益には反映されていませんが、仮受消費税等1,000と仮払消費税等800が計上されています。消費税の申告・納付の際には、消費税は預かった消費税1,000からみなし仕入率90%を乗じた900を差し引いた100を納めます。税抜経理方式では消費税の額は損益に反映されないため、納税額100は損益になりません。ただし、本来ならば消費税の納税は200(=1,000-800)であったのに100で済んだことになるので、これは収益(雑収入)となります。
 以上から、最終的な損益は売上高10,000、仕入高8,000、雑収入100、差引2,100の利益に対して所得税や法人税が課されます。仮に税率を30%とすると630(=2,100×30%)となります。トータルの税負担は730(=消費税100+所得税or法人税630)となります。
 このことから、簡易課税制度で消費税の申告を行うことで、この例の税負担は800から730に減少しています。この例では簡易課税のみなし仕入率を卸売業(90%)としていますが、例えばサービス業など人件費が中心で支払う消費税がほとんどないのにサービス業のみなし仕入率は50%なので、さらにメリットがあります。
(5)まとめ
 まとめますと、この例では、インボイス登録しなかった場合の税負担は660ですが、インボイス登録すると800になって税負担は増加します。しかし、消費税の申告を簡易課税にしたことで税負担を730にできたため、税負担はインボイス登録していない場合よりも70の増加にとどまっています。

6.おわりに

 インボイス登録によって税負担は増えます。しかし、インボイス登録のメリットは、顧客に対して「あなたから預かった消費税はちゃんと申告して納税しています」と堂々と本体価格に消費税を上乗せして請求できることです。
 また、間接的に「ウチは年商1,000万円超あります」とのアピールもできます。年商(より正確には年間の課税売上高)が1,000万円超の事業者は当然に消費税の納税義務者です。  
 納税義務者なのにインボイス登録しないことは基本的にありません。インボイス登録していれば、年商1,000万円超のイメージをアピールできますし、「年商は1,000万円ないけど預かった消費税はちゃんと納めてます」とアピールできます。
 インボイス登録していない場合、事業者的には「本体価格に消費税(相当額)を上乗せ請求するのは違法じゃないのに何か問題ありますか?」って主張はできます。
 ただ、大半のビジネスは相手があります。支払っているのが事業者(個人事業主または法人)ならば、「税負担が多くなるから今後は別のところ使おう」ということになります。支払っているのが、いち最終消費者であっても、「消費税を納めていないのに、(違法でなくても)何で消費税(相当額)を上乗せして請求してくるんだ?」という不信感を抱かれてもしかたがないということになります。
 インボイス登録で納税負担が増えるからインボイス登録をしないという選択も決して間違いではありません。ただ、税負担について消費税だけ抜き出して考えるのではなく消費税の負担増に伴う所得税や法人税の負担減も踏まえたトータルでの税負担で検討すべきです。
 そして、増加した税負担を、より広い潜在顧客の獲得のための広告宣伝費と捉えることができる発想の転換も必要かもしれません。
 安月給をただふてくされるか、安いけどその分ほかの学びの授業料がタダなんだと発想の転換ができるかと同じです。
 「免税事業者が消費税上乗せするのは違法でないんだから何が悪い!」と主張することは何ら間違っていないです。一方で、相手(他人)があってのビジネス、相手(他人)があっての社会です。相手(他人)が「消費税納めてないのに(消費税相当額を)上乗せするなんてどうなの?」などの印象を持つのもまた自由なのです。

(公認会計士)

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