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所得税2021年04月08日 DX投資促進税制が創設されました! 所得税法等の一部を改正する法律 (令和3年3月31日法律11号)

概要

ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現を図るとともに、家計の暮らしと民需を下支えする観点から、個人所得課税、法人課税等について所要の改正が行われました。

施行

令和3年4月1日(一部の規定を除く。)

個人所得課税

1)住宅ローン控除の特例の延長等
 控除期間13年の特例の適用期限が延長され、令和4年12月31日までの入居者が対象になるとともに、この延長した部分に限り、合計所得金額1,000万円以下の者について面積要件が50㎡以上から40㎡以上に緩和されました。

2)セルフメディケーション税制の見直し
 対象をより効果的なものに重点化し、手続を簡素化した上で適用期限が令和8年12月31日まで延長されました。

3)国や地方自治体の実施する子育てに係る助成等の非課税措置
 国や自治体からの子育てに係る助成(ベビーシッター・認可外保育施設の利用料等)について非課税とされました。

4)退職所得課税の適正化
 勤続年数5年以下の法人役員等以外の退職金について、退職所得控除額を控除した残額のうち300万円を超える部分について2分の1課税を適用しないこととなりました(令和4年分以後の所得税について適用)。

法人課税

1)デジタルトランスフォーメーション(DX)投資促進税制の創設
 「つながる」デジタル環境の構築(クラウド化等)による事業変革を行う場合に、税額控除(5%・3%)又は特別償却(30%)ができる措置が創設されました(令和5年3月31日までの時限措置)。

2)カーボンニュートラルに向けた投資促進税制の創設
 カーボンニュートラルに向け、脱炭素化効果の高い先進的な投資(化合物パワー半導体等の生産設備への投資、生産プロセスの脱炭素化を進める投資)について、税額控除(10%・5%)又は特別償却(50%)ができる措置が創設されました(令和6年3月31日までの時限措置)。

3)活発な研究開発を維持するための研究開発税制の見直し

 ア)厳しい経営環境にあっても研究開発投資を増加させる企業の税額控除の上限が現行の25%から30%に引き上げられるとともに、インセンティブを高めるための控除率カーブの見直し及び控除率の下限が現行の6%から2%に引き下げられました(令和5年3月31日までの間に開始する事業年度について適用)。

 イ)クラウド環境で提供するソフトウェアなどの試験研究に要した費用について、研究開発税制の対象とするほか、所要の見直しが行われました。

4)コロナ禍を踏まえた賃上げ及び投資の促進に係る税制の見直し
 新規雇用者に対する給与を一定割合以上増加させた企業に対して、新規雇用者給与等支給額の一定割合を税額控除できる措置が講じられました。

5)繰越欠損金の控除上限の特例
 コロナ禍の厳しい経営環境の中、赤字であっても果敢に前向きな投資(カーボンニュートラル、DX、事業再構築・再編等)を行う企業に対し、その投資額の範囲内で、最大5年間、繰越欠損金の控除限度額を最大100%(現行:所得の金額の50%)とする特例が創設されました(令和2年2月1日から令和3年4月1日までの期間内の日を含む事業年度が対象)。

6)株式対価M&Aを促進するための措置の創設
 自社株式を対価として、対象会社株主から対象会社株式を取得するM&Aについて、対象会社株主の譲渡損益に対する課税を繰り延べる措置が講じられました。

7)投資運用業等の役員に対する業績連動給与に係る特例の創設
 投資運用業を主業とする非上場の非同族会社等の役員に対し支払われる業績連動給与について、一定の要件の下、損金算入が可能になりました(令和8年3月31日までの間に開始する各事業年度について適用)。

8)中小企業向け投資促進税制等の延長
 中小企業者等の法人税の軽減税率の特例及び中小企業投資促進税制等の適用期限が2年延長され、令和5年3月31日までに開始した事業年度について適用されるとともに、商業・サービス業・農林水産業活性化税制の対象業種が中小企業投資促進税制に統合されました。

9)中小企業における所得拡大促進税制の見直し
 適用要件を見直した上で、適用期限が2年延長され、令和5年3月31日までに開始した事業年度について適用されることとなりました。

10)中小企業の経営資源の集約化に資する税制の創設
 M&Aを実施する中小企業者の投資リスクに備える準備金制度が創設されるとともに、前向きな投資を推進するための措置等が講じられることとなりました。

資産課税

1)外国人に係る相続税等の納税義務の見直し
 就労等のために日本に居住する外国人が死亡した際、その居住期間にかかわらず、外国に居住する家族等が相続により取得する国外財産を相続税の課税対象としないこととされました。

2)住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の拡充
 令和3年4月1日から同年12月31日までの非課税枠を、令和2年度の非課税枠の水準(最大1,500万円)まで引き上げることとなりました(面積要件について、住宅ローン控除と同様の措置が講じられます。)。

3)教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の見直し
 節税的な利用を防止する観点から、受贈者が贈与者の孫等である場合の贈与者死亡時の残高に係る相続税額への2割加算の適用等、所要の見直しを行った上、適用期限が2年延長され、令和5年3月31日まで適用されることとなりました。

消費課税 

1)自動車重量税のエコカー減税の見直し

 ア)自動車重量税のエコカー減税及び自動車税・軽自動車税の環境性能割について、新たな2030年度燃費基準の下での区分の見直し等、所要の措置が講じられました。

 イ)環境性能割の臨時的軽減について、適用期限が9か月延長され、令和3年12月31日までの取得を対象とすることとされました。

 ウ)グリーン化特例(軽課)は、重点化等を行った上で2年間延長され、令和5年3月31日まで適用されることとなりました。

2)金密輸に対応するための消費税の仕入税額控除制度の見直し
 金又は白金の地金の課税仕入れに係る仕入税額控除の要件として保存することとされている本人確認書類のうち、一定の書類がその対象から除外されることとなりました(令和3年10月1日以後に国内において事業者が行う課税仕入れについて適用)。

納税環境整備

1) 税務関係書類における押印義務の見直し
 税務署長等に提出する国税関係書類において、実印・印鑑証明書を求めている手続等を除き、押印義務が廃止されることとなりました。

2)電子帳簿等保存制度の見直し等
 経理の電子化による生産性の向上、テレワークの推進、クラウド会計ソフト等の活用による記帳水準の向上に資するため、帳簿書類を電子的に保存する際の手続が抜本的に見直されることとなりました。また、スキャナ保存制度について、手続・要件を大幅に緩和するとともに、電子データの改ざん抑止のための措置が講じられることとなりました(令和4年1月1日以後適用)。

3)国際的徴収回避行為への対応
 徴収共助の要請が可能な国に財産を所有する滞納者が行う徴収回避行為に適切に対応するため、滞納処分免脱罪及び第二次納税義務の適用対象が見直されることとなりました。

新日本法規出版株式会社
(2021年4月)

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