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教育・宗教2022年06月29日 こども関連政策を担う司令塔として、こども家庭庁が設置される! 法令ダイジェスト こども家庭庁設置法 (令和4年6月22日法律75号)

概要

 こどもが自立した個人としてひとしく健やかに成長することのできる社会の実現に向けて、内閣府の外局としてこども家庭庁を設置し、その所掌事務及び組織に関する事項を定めたこども家庭庁設置法が制定されました。

施行

令和5年4月1日から施行

こども家庭庁の設置

〈1〉内閣府の外局として、こども家庭庁を設置することとし、こども家庭庁の長は、こども家庭庁長官(以下「長官」といいます。)とすることされました。
〈2〉こども家庭庁は、心身の発達の過程にある者(以下「こども」といいます。)が自立した個人としてひとしく健やかに成長することのできる社会の実現に向け、子育てにおける家庭の役割の重要性を踏まえつつ、こどもの年齢及び発達の程度に応じ、その意見を尊重し、その最善の利益を優先して考慮することを基本とし、こども及びこどものある家庭の福祉の増進及び保健の向上その他のこどもの健やかな成長及びこどものある家庭における子育てに対する支援並びにこどもの権利利益の擁護に関する事務を行うことを任務とすることとされました。
〈3〉〈2〉に定めるもののほか、こども家庭庁は、〈2〉の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とすることとされました。
〈4〉こども家庭庁は、〈3〉の任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとすることとされました。
〈5〉こども家庭庁は、〈2〉の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどることとされました。
〈ア〉小学校就学前のこどもの健やかな成長のための環境の確保及び小学校就学前のこどものある家庭における子育て支援に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
〈イ〉子ども・子育て支援法の規定による子ども・子育て支援給付その他の子ども及び子どもを養育している者に必要な支援に関すること(子ども・子育て支援法第69条第1項の規定による拠出金の徴収に関することを除きます。)。
〈ウ〉就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律に規定する認定こども園に関する制度に関すること。
〈エ〉こどもの保育及び養護に関すること。
〈オ〉こどものある家庭における子育ての支援体制の整備並びに地域におけるこどもの適切な遊び及び生活の場の確保に関すること。
〈カ〉こどもの福祉のための文化の向上に関すること。
〈キ〉母子家庭及び父子家庭並びに寡婦の福祉の増進に関すること。
〈ク〉〈エ〉から〈キ〉までに掲げるもののほか、こども、こどものある家庭及び妊産婦その他母性の福祉の増進に関すること。
〈ケ〉こどもの安全で安心な生活環境の整備に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。
〈コ〉独立行政法人日本スポーツ振興センターが行う独立行政法人日本スポーツ振興センター法第15条第1項第7号に規定する災害共済給付に関すること。
〈サ〉青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律第8条第1項に規定する基本計画の作成及び推進に関すること。
〈シ〉こどもの保健の向上に関すること(児童福祉法の規定による小児慢性特定疾病医療費の支給等に関することを除きます。)。
〈ス〉妊産婦その他母性の保健の向上に関すること。
〈セ〉成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律第11条第1項に規定する成育医療等基本方針の策定及び推進に関すること。
〈ソ〉旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律の規定による一時金の支給等に関すること。
〈タ〉こどもの虐待の防止に関すること。
〈チ〉いじめ防止対策推進法の規定によるいじめの防止等に関する相談の体制その他の地域における体制の整備に関すること。
〈ツ〉〈タ〉及び〈チ〉に掲げるもののほか、こどもの権利利益の擁護に関すること(他省の所掌に属するものを除きます。)。
〈テ〉少子化社会対策基本法第七条に規定する大綱の策定及び推進に関すること。
〈ト〉子ども・若者育成支援推進法第8条第1項に規定する子ども・若者育成支援推進大綱の作成及び推進に関すること。
〈ナ〉〈ト〉に掲げるもののほか、子ども・若者育成支援(子ども・若者育成支援推進法第1条に規定する子ども・若者育成支援をいいます。〈6〉の〈ウ〉において同じ。)に関する関係行政機関の事務の連絡調整及びこれに伴い必要となる当該事務の実施の推進に関すること。
〈ニ〉子どもの貧困対策の推進に関する法律第八条第一項に規定する大綱の策定及び推進に関すること。
〈ヌ〉大学等における修学の支援に関する法律の規定による大学等における修学の支援に関する関係行政機関の経費の配分計画に関すること。
〈ネ〉こども、こどものある家庭及び妊産婦その他母性に関する総合的な調査に関すること。
〈ノ〉所掌事務に係る国際協力に関すること。
〈ハ〉政令で定める文教研修施設において所掌事務に関する研修を行うこと。
〈ヒ〉〈ア〉から〈ハ〉までに掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含みます。)に基づきこども家庭庁に属させられた事務
〈6〉〈5〉に定めるもののほか、こども家庭庁は、〈3〉の任務を達成するため、行政各部の施策の統一を図るために必要となる次に掲げる事項の企画及び立案並びに総合調整に関する事務(内閣官房が行う内閣法第12条第2項第2号に掲げる事務を除きます。)をつかさどることとされました。
〈ア〉こどもが自立した個人としてひとしく健やかに成長することのできる社会の実現に向けた基本的な政策に関する事項
〈イ〉結婚、出産又は育児に希望を持つことができる社会環境の整備等少子化の克服に向けた基本的な政策に関する事項
〈ウ〉子ども・若者育成支援に関する事項
〈7〉〈5〉及び〈6〉に定めるもののほか、こども家庭庁は、〈3〉の任務を達成するため、内閣府設置法第4条第2項に規定する事務のうち、〈2〉の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどることとされました。
〈8〉長官は、こども家庭庁の所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他必要な協力を求めることができることとされました。
〈9〉こども家庭庁に、こども家庭審議会を置くこととされました。
〈10〉〈9〉に定めるもののほか、別に法律で定めるところによりこども家庭庁に置かれる審議会等は、旧優生保護法一時金認定審査会とし、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(これに基づく命令を含みます。)の定めるところによることとされました。
〈11〉こども家庭審議会について所要の規定を整備することとされました。
〈12〉別に法律の定めるところによりこども家庭庁に置かれる特別の機関は、少子化社会対策会議、子ども・若者育成支援推進本部及び子どもの貧困対策会議とすることとされました。
〈13〉こども家庭庁は、内閣府設置法第53条第2項に規定する庁とすることとされました。
〈14〉内閣府設置法第53条第2項の規定に基づきこども家庭庁に置かれる官房及び局の数は、3以内とすることとされました。
〈15〉政府は、この法律の施行後5年を目途として、小学校就学前のこどもに対する質の高い教育及び保育の提供その他のこどもの健やかな成長及びこどものある家庭における子育てに対する支援に関する施策の実施の状況を勘案し、これらの施策を総合的かつ効果的に実施するための組織及び体制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされました。

以 上

新日本法規出版株式会社
(2022年6月)

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