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企業法務2021年06月18日 出生時育児休業制度を新設するなど、 さらなる仕事と育児・介護の両立を促進! 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の 福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律 (令和3年6月9日法律58号)

概要

出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できるようにするため、子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組の創設等を中心とした所要の改正が行われました。

施行

令和4年4月1日(一部の規定を除く。)

有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和  

1)1歳に満たない子についてする育児休業について、期間を定めて雇用される者にあっては、その養育する子が1歳6か月に達する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者に限り、その事業主に育児休業の申出をすることができることとされました。


2)介護休業について、期間を定めて雇用される者にあっては、介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者に限り、その事業主に介護休業の申出をすることができることとされました。

雇用環境整備、個別の周知・意向確認の義務化 

1)事業主は、労働者が当該事業主に対し、当該労働者又はその配偶者が妊娠し、又は出産したことその他これに準ずる事実を申し出たときは、当該労働者に対して、育児休業に関する制度等を知らせるとともに、育児休業申出に係る当該労働者の意向を確認するための面談等の措置を講じなければならないこととされました。

2)事業主は、労働者が1)の申出をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこととされました。

3)事業主は、育児休業申出が円滑に行われるようにするため、次のいずれかの措置を講じなければならないこととされました。
〈1〉その雇用する労働者に対する育児休業に係る研修の実施
〈2〉育児休業に関する相談体制の整備
〈3〉その他育児休業に係る雇用環境の整備に関する措置

育児休業の分割取得等   

1)1歳に満たない子についてする育児休業について、子の出生後8週間の期間内に労働者が当該子を養育するために育児休業をした場合に限らず、分割して2回の育児休業申出をすることができることとされました。


2)1歳から1歳6か月に達するまでの子についてする育児休業について、特別の事情がある場合には、当該子の1歳到達日後の期間において育児休業をしたことがある場合でも再度育児休業をすることができることとされました。


3)1歳から1歳6か月に達するまでの子についてする育児休業について、申出をした労働者の配偶者が当該1歳から1歳6か月に達するまでの子についてする育児休業をしている場合には、当該育児休業に係る育児休業終了予定日の翌日以前の日を育児休業開始予定日とすることとされました。


4)1歳6か月から2歳に達するまでの子についてする育児休業について、2)及び3)と同様の規定を設けることとされました。


5)労働者が育児休業申出を撤回した場合には、育児休業の取得回数に関する規定の適用については、当該申出に係る育児休業をしたものとみなすこととされました。

※公布の日から起算して1年6か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行

出生時育児休業の新設 

1)労働者は、その養育する子について、その事業主に申し出ることにより、子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間内に4週間以内の期間を定めてする休業(出生時育児休業)をすることができることとされました。ただし、期間を定めて雇用される者にあっては、その養育する子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日から6月を経過する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者に限り、当該申出をすることができることとされました。

2)労働者は、その養育する子について、その事業主に申し出ることにより、合計28日を限度として、2回の出生時育児休業をすることができることとされました。

3)出生時育児休業申出は、その期間中は出生時育児休業をすることとする一の期間について、その初日及び末日とする日を明らかにして、行わなければならないこととされました。

4)期間を定めて雇用される者であって、その締結する労働契約の期間の末日を出生時育児休業終了予定日とする出生時育児休業をしているものが、当該労働契約の更新に伴い、引き続き出生時育児休業をしようとする場合についての特例を設けることとされました。

※公布の日から起算して1年6か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行

育児休業取得状況公表の義務化  

 常時雇用する労働者の数が1,000人を超える事業主は、毎年少なくとも1回、その雇用する労働者の育児休業の取得の状況を公表しなければならないこととされました。

※令和5年4月1日から施行

新日本法規出版株式会社
(2021年6月)

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