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一般2018年01月15日 長江文明・インダス文明、再来の始まりを予感 日本人弁護士が見た中国 一般社団法人日中法務交流・協力日本機構からの便り 執筆者:加藤洪太郎

 今日の中国やインドを訪れるうち、ある予感が脳裏に浮かぶことに。そう、紀元前の時代にこの地球上で繁栄した長江文明そしてインダス文明を想起し、それが現代から将来に向かって復活しつつある、今はその再来の始まりの時期なのだ……と。

機窓から見おろす長江
 上海・浦東空港に近づく機窓から眼下に広がるのは、長江が海に注ぐ直前の長江デルタ。遠くチベット高原から重慶そして武漢を経由して東シナ海に至る6300キロの文字どおりの長い河の河口地帯である。
降りれば摩天楼の林立
 降り立って、都心に向かえばそこは摩天楼の林立。
 訪れる仲間の法律事務所は、今や全中国39カ所に事務所を展開し総勢2,600名の弁護士が集う規模に成長している。その上海事務所の日本部が摩天楼の一つの15階にそのオフィスを構える。「近年は日系企業の整理案件が多かったが、最近に至ってそれも少なくなってきている」など、互いを巡る情勢を交換しあう。
 それにしても、改革開放経済政策が始まってから40年足らずで、法律事務所までもがここまで躍進するとは……。
スモッグにかすむデリー空港管制塔
 行く先変わってインドのデリーへ。空港を出てふり返れば管制塔がスモッグにかすんでよく見えない。
道という道すべてを軽自動車が埋め尽くす
 そして走る道路は軽自動車でギッシリ埋まり、よくよく見るとその殆どがスズキ株式会社の自動車である。
 デリーも北京や上海と同じようにおびただしい自動車とスモッグでいっぱいなのだ。
街中が露天市場で人また人
 街に入ってみれば全域が露店市場の街も。自転車タクシー(?)で行けども行けども露天市場で、売る人、買う人、見る人、人人人……で活気に活気が充ち満ちている。
名古屋駅前も顔負けのサイバーシティ
 夜になってレストランを探しにサイバーシティに。高層ビルの谷間の広場は磨かれた石張りの床が続く、その両脇にレストランの店々が建ち並ぶ中を散策してお目当てのお店でディナーを楽しんだ。サイバーシティも露天市場と同様に活気に満ちている。
路上で暮らす幼い姉弟も明るい
 翌朝、車で移動中、路上で生活する人々のなかの幼い姉弟に目が吸い寄せられた。たった一つのサンドイッチを手にする幼い姉。その姉が幼い弟に一口ずつ食べさせている。優しい姉に嬉しい笑顔の弟。そこに暗さなど全く漂っていない。互いの思いやりばかりか将来への希望と自信に満ちた明るい生命力が心に届く。
 この子らが大きくなる頃にはインドは……、と。
18~20世紀は歴史の一時
 考えてみれば、インドも中国も人類文明発祥の地。人類史数千年の歴史の殆どは、これら地域が先進文明を担ってきたのである。
 たまたま産業革命がイギリスで先行したために、ここ数百年の間だけ屈従を強いられる逆境に。
長江文明やインダス文明の再来の始まり
 そこで、ある予感が……。
 独立を回復し或いは干渉を斥けて半世紀余り、長江文明やインダス文明などの巨大文明が再来する、今、その始まりなのか、と。

(2018年1月執筆)

一般社団法人日中法務交流・協力日本機構からの便り 全115記事

  1. 中国所在の不動産を巡る紛争と裁判管轄の問題
  2. 「老後は旅先で」~シニアの新しい生き方~
  3. 中国に出資しようとする外資企業に春が来た
  4. 「企業国外投資管理弁法」の概要
  5. 楽しさと便利さが、庶民の生活を作る。
  6. 中国会社法「司法解釈(4)」の要点解説
  7. 日本産業考察活動メモ
  8. 長江文明・インダス文明、再来の始まりを予感
  9. 中国国務院より「外資誘致20条の措置」が公布されました
  10. 中国の対日投資現状とトレンド(2)~中国の対日投資の論理とトレンド~
  11. 観光気分の危機管理
  12. 訴訟委任状に公証人の認証が必要か?
  13. 『外商投資企業設立及び変更届出管理暫定弁法』の解説
  14. 婚活は慎重に!とある中国人女性と日本人男性の事例
  15. 新旧<適格海外機関投資家国内証券投資の外国為替管理規定>の比較
  16. 中国では、今年から営業税から増値税に切り換え課税するようになりました。
  17. 土地使用権の期限切れ
  18. 過度な中国経済悲観論について思うこと
  19. 『中華人民共和国広告法(2015年改正)』の施行による外資企業への影響(後編)
  20. 203高地への道
  21. 中国大陸における債権回収事件(後編)
  22. 中国大陸における債権回収事件(前編)
  23. 訪日観光は平和の保障
  24. 大連事務所15周年&新首席代表披露パーティーを行いました
  25. 再び動き出した中国の環境公益訴訟
  26. 「国家憲法の日」の制定
  27. 中国独占禁止法
  28. 道路の渡り方にみる日中の比較
  29. 日本の弁護士と中国の律師がともに講師となってセミナー
  30. 日中平和友好条約締結35周年に思う
  31. 中国におけるネットビジネス事情
  32. 敦煌莫高窟観光の人数制限と完全予約制の実施
  33. 両国の震災支援を両国民の友好につなげたい
  34. 公共交通機関のサービス体制
  35. 「ありがとう」を頻繁に口にすることの効果
  36. 久しぶりの上海は穏やかだ
  37. 事業再編の意外な落とし穴
  38. 強く望まれる独禁法制の東アジア圏協力協定化
  39. いまこそ日本企業家の心意気を持って
  40. iPadに見る中国の商標権事情
  41. 人民元と円との直接取引がスタート
  42. 中・韓のFTA(自由貿易協定)交渉開始と日本
  43. 固定観念を打破し、異質を結びあわす閃きと気概
  44. 若い世代を引きつける京劇
  45. 大都市は交通インフラが課題だ!
  46. 杭州市政府の若手職員の心意気
  47. 13億4000万人を養う中国の国家戦略
  48. 「命の安全」を考える。
  49. 大連で労働法セミナーを開催しました
  50. 中国でも「禁煙」規定が発効
  51. 中国における震災報道から思う
  52. IT通信手段は、不可欠だ。
  53. 日本人は計画的?中国人は行きあたりばったり?
  54. 広州・北京に見るストライキ事情
  55. 商業賄賂で処罰
  56. 大連事務所は開設10周年を迎えました!
  57. 顔が見える交流
  58. 日本は人治、中国は法治?!
  59. 日本の公証人制度
  60. 充電スタンド建設の加速
  61. 上海の成熟した喧噪と法意識の違い
  62. 中国における日本人死刑執行の重み
  63. 中国の富裕層は日本経済の「救世主」か
  64. 日本に追いつき追い越せ/パートII
  65. 国際交流を望む中国研究者にとって日本は遠い国だ
  66. 「文化産業振興計画」の採択
  67. 国慶節に思う
  68. IC身分証明と在日外国人取締強化
  69. 「日本人は・・・・・」「中国人は・・・・・・・」
  70. 中国の携帯電話産業
  71. メラミン混入粉ミルク事件
  72. 大連市の公証人役場
  73. 東北アジア開発の動きと長春の律師
  74. 循環型経済促進法の制定
  75. 北京オリンピックと私たち
  76. 四川大震災に想う
  77. 日・中企業間の契約交渉の実例
  78. 東アジア共同体
  79. レジ袋の有料化
  80. 通訳の質について
  81. 「中国餃子バッシング」に思う
  82. 中国の休日
  83. インドを見てから、あらためて中国を見る
  84. 日中韓の国境は障害を乗り越え、確実に近くなっている。
  85. 北京市の自転車レンタル事業から中国の環境政策を見る
  86. 福田首相と日中友好
  87. 上海の空、東京の空 四日市公害裁判提訴(1967年)から40年後の今に想う
  88. 物権法の制定過程
  89. 司法より行政に権力がある
  90. 中国の『走出去』戦略を読む
  91. 中国の環境問題
  92. 中国のオーケストラ
  93. 春節
  94. 「いじめ」は共通語だ!
  95. 中国を見る眼
  96. 最高人民法院を訪問しました
  97. 機内食のコップ あっという間の進歩
  98. 冷静な眼と暖かい心
  99. 自主的な総合的力量を備える
  100. 宴席は丸か四角か
  101. 「十一五」規画始動!
  102. 依頼人の人権擁護
  103. 身の安全
  104. 中国で「勤勉さ」を学ぶ
  105. 203高地や旅順口などの戦跡を訪れて思う
  106. 「ソウルで味わった韓流の逞しさ」
  107. 中国と日本の立法・行政・司法
  108. くれぐれも御用心
  109. 海外旅行は、法リスクの宝庫だ。
  110. 互いの理解
  111. 信頼関係の形成に向けて
  112. 中国憲法における「改革・開放」路線
  113. 苦情処理センターの効用
  114. 信頼できる中国人パートナーを得る
  115. 外国への進出と契約
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