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その他2007年03月07日 春節 日本人弁護士が見た中国 一般社団法人日中法務交流・協力日本機構からの便り 執筆者:稲田堅太郎

 早いもので、大連市に事務所を創設してから7回目のお正月を迎えることになりました。御承知のように中国内におけるお正月といえば、旧正月すなわち「春節」が本当のお正月であり、今年は2月18日が春節にあたるため、中国政府国務院は2月18日から20日を法的休日と発表しています。
 中国政府の定める祝日は(1)元旦(1月1日)、(2)春節(農暦年初一、2月18日)、(3)農暦年初二(2月19日)、(4)農暦年初三(2月20日)、(5)労働節(5月1日)、(6)労働節第二日(5月2日)、(7)労働節第三日(5月3日)、(8)国慶節(10月1日)、(9)国慶節第二日(10月2日)、(10)国慶節第三日(10月3日)とされていますが、実際の生活上では春節の前日である大晦日(今年の場合は2月17日)から約1週間、国慶節から約1週間は休暇となるため、一般の企業ではこの間、操業することはほとんどありません。
 とりわけ、「春節」は毎年のように日付が変化するため、暦を知らないと中国では予期せぬ時期に操業がストップしてしまい取引先に多大な迷惑をかけてしまうことになりかねません。
 それでは、来年や再来年の「春節」が何日になるのでしょうか?・・・・・それには「旧暦」(中国で4000年以上も前に開発された「農歴」といわれるもので東アジア地域に適用される「太陰太陽暦」のこと)を理解すれば簡単に知ることができます。
 日本では「旧暦」と表現されているように聖徳太子が摂政として政務を担当していた時代(西暦604年)から現在の新暦(太陽暦の一種であるグレゴリウス暦)が適用されることになった1872年(明治5年)12月2日までの1269年間にわたって適用され、私たち日本人の四季の変化に富んだ日常生活に非常に慣れ親しんできた暦でした。
 私が「旧暦」に興味を持つようになったのは日本で唯一、実用新案の「太陰太陽暦」のカレンダーを毎年発行し、旧暦勉強会を実施している「NPO法人南太平洋協会」の一員になって以来のことです。
 旧暦勉強会を通じて、旧暦カレンダーを企画考案した南太平洋協会の松村賢治理事長や、このカレンダー作成の監修をされている小林弦彦氏(元クラボウ常務、旧暦お天気博士として有名)らと親しくおつきあいをさせてもらう中で、旧暦の科学的な素晴らしさに引き込まれていった次第です。
 このお二人は、時期を同じくして「旧暦と暮らす」(松村賢治、株式会社ビジネス社発行)、「旧暦はくらしの羅針盤」(小林弦彦、NHK出版、生活人新書)を著されていますので、以下に私が述べようとする内容は、この両著を参考にしています。
 旧暦は、月の運行を基本として、月や太陽の動きを何時何分何秒までを計算し尽くした天文学的な科学データに基づいて作成されたものであり、東アジア地域の自然環境、四季の変化に最もマッチする暦です。
 旧暦では月の運行が基本となっているために1年が354日となります。しかしながら太陽の運行との誤差(1年で11日)を調節するために19年に7回の閏月がくることになり、閏月の来る年は1年が13ヶ月になります。旧暦の1日は必ず新月(闇夜)、15日は満月(十五夜)、1ヶ月は大の月が30日で、小の月が29日です。
 さらに旧暦では季節区分が明確にされており、春(1~3月)、夏(4~6月)、秋(7~9月)、冬(10~12月)となります。
 したがって閏月が春夏秋冬のいずれの月に入るかによって、春が長くなったり夏が長くなったりするので、年初にその年の温暖寒冷を予測することが可能となります。
 立春、雨水、啓蟄、春分、夏至、などという言葉を耳にされたことはありませんか。これは旧暦での太陽暦の思想を取り入れた「二十四節気」という基準点をさすものであり、閏月を決めるポイントになるものです。
 仲秋の名月(中国では中秋節という)は旧暦の8月15日のことであり、秋(7~9月)の真中だから仲秋といわれて必ず満月の夜となります。中国では月餅をお互いに配りあって食する習慣がありますが、日本でも月見団子をそなえて家族団欒を楽しむ時代がありました。
 中国ビジネスをすすめる上で旧暦の知識は必須といえますが、それだけでなく、日本の文化・歴史を学ぶ上でも、地球環境と共生していく時代を生きていく上でも大切なものと思われますので、是非共、関心をもって下さい。

(2007年3月執筆)

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