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一般2010年11月12日 顔が見える交流 日本人弁護士が見た中国 一般社団法人日中法務交流・協力日本機構からの便り 執筆者:川口創

 11月12日に、広州アジア大会が始まる。10日には日本選手団の入村式が選手村で開かれ、ホッケー、ボクシングなどの選手ら計79人が参加した。式では孔少瓊(こう・しょうけい)村長が「中国へ、そして広州へようこそ。この大会は、選手個人個人が夢をかなえるだけではなく、友情や相互理解を深める場になるだろう」とあいさつした。今大会の日本選手団は、過去最多の1078人(選手726人)。金メダル数で前回の50個を上回る60個以上を目標に掲げている。
 中国国内でも人気が高い卓球女子の福原愛選手も10日広州入りした。新聞報道によれば、広州国際空港の到着ロビーに福原が姿を現すと、大会ボランティアらが「生で見ることができて超ラッキー!」などと歓声を挙げ、福原選手の姿を写真に収めようと携帯電話を一斉に向けたとのこと。
 政府レベルでは、尖閣諸島の問題などで、ぎくしゃくしている部分があるのは事実である。残念なことに反日デモが起こった事実も報道されている。
 しかし、中国の方達と日頃仕事で接している間柄では、たとえ日中で外交上の問題が起こっても、変わらず親しく仕事をしている。お互い、人間としての信頼の上で仕事をしているからだ。
 福原選手の例を見るように、個人レベルでの関わりが深くある限り、お互いの信頼はそう簡単には崩れるものではない。
 「顔が見えない関係」というのは、信頼関係が築きにくく、不信感が生じやすい。これは国レベルでなくとも、個人の人間関係でも同じである。
 アジア大会の中で、日本選手はもちろん、中国、韓国はじめ、多くの国のスポーツ選手が競い合う姿を見ることが出来る。彼ら彼女らが汗を流している顔を見ながら、相互の信頼を高めていく機会になればと思っている。

(2010年11月執筆)

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