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一般2006年03月01日 中国で「勤勉さ」を学ぶ 日本人弁護士が見た中国 一般社団法人日中法務交流・協力日本機構からの便り 執筆者:川口創

 日本から進出した企業の工場の見学をさせて頂く度に、そこで勤勉に働く沢山の若いワーカーの姿にしばし驚かされる。皆黙々と真剣に仕事をしている。多くは都市近郊や農村部から都市部に出てきて、寮などに入りながら熱心に働いているとのことである。
 また、朝6時過ぎに市内を歩くと、学校に登校中の子ども達で溢れている。
 今日は遠足か何かあるのかと思って聞くと、毎日朝早く学校に行って授業の前に予習をしているのだとのこと。夜は夜で9時10時と学校に残って勉強をしているのだとか。
 これが中国都市部の子ども達の普通の姿だそうである。
 大学では多数の若者が海外に留学に出ている。それもアメリカ一辺倒ではなく、フランスやドイツなど、様々な国へ留学している。

 確かに、工場では農村部の若者が多く働いていることで、都市部と農村部とでの階級分化が進んでいることや、過度な教育熱などの問題点もしばしば指摘されている。
 勉強疲れで「燃え尽き症候群」になる子どもがいるという話も耳にする。
 しかし、「より豊かな生活」を目指して熱心に学び、熱心に働く若い世代が、これからの中国のますますの発展を支えていくことは間違いないであろう。

 私達日本人は、自分たちの「勤勉さ」が日本の繁栄を築いてきたとの自負がある。
 しかし、先のホリエモン騒動を見るにつけ、勤勉さを失いつつある日本社会に危機感を覚えざるをえない。

 中国の発展を「中国バブル」などと指摘する識者もいる。
 しかし、中国の若い世代の勤勉な姿をみると、「人」というしっかりとした基礎が育っていることを実感させられる。
 私たち若い世代も、中国の若い世代に負けないよう、勤勉に地道に力をつけていかなければと自戒を込めて痛感している。

(2006年2月執筆)

一般社団法人日中法務交流・協力日本機構からの便り 全115記事

  1. 中国所在の不動産を巡る紛争と裁判管轄の問題
  2. 「老後は旅先で」~シニアの新しい生き方~
  3. 中国に出資しようとする外資企業に春が来た
  4. 「企業国外投資管理弁法」の概要
  5. 楽しさと便利さが、庶民の生活を作る。
  6. 中国会社法「司法解釈(4)」の要点解説
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  10. 中国の対日投資現状とトレンド(2)~中国の対日投資の論理とトレンド~
  11. 観光気分の危機管理
  12. 訴訟委任状に公証人の認証が必要か?
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  18. 過度な中国経済悲観論について思うこと
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  20. 203高地への道
  21. 中国大陸における債権回収事件(後編)
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  24. 大連事務所15周年&新首席代表披露パーティーを行いました
  25. 再び動き出した中国の環境公益訴訟
  26. 「国家憲法の日」の制定
  27. 中国独占禁止法
  28. 道路の渡り方にみる日中の比較
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  30. 日中平和友好条約締結35周年に思う
  31. 中国におけるネットビジネス事情
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  33. 両国の震災支援を両国民の友好につなげたい
  34. 公共交通機関のサービス体制
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  36. 久しぶりの上海は穏やかだ
  37. 事業再編の意外な落とし穴
  38. 強く望まれる独禁法制の東アジア圏協力協定化
  39. いまこそ日本企業家の心意気を持って
  40. iPadに見る中国の商標権事情
  41. 人民元と円との直接取引がスタート
  42. 中・韓のFTA(自由貿易協定)交渉開始と日本
  43. 固定観念を打破し、異質を結びあわす閃きと気概
  44. 若い世代を引きつける京劇
  45. 大都市は交通インフラが課題だ!
  46. 杭州市政府の若手職員の心意気
  47. 13億4000万人を養う中国の国家戦略
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  93. 春節
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  97. 機内食のコップ あっという間の進歩
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  100. 宴席は丸か四角か
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  104. 中国で「勤勉さ」を学ぶ
  105. 203高地や旅順口などの戦跡を訪れて思う
  106. 「ソウルで味わった韓流の逞しさ」
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  109. 海外旅行は、法リスクの宝庫だ。
  110. 互いの理解
  111. 信頼関係の形成に向けて
  112. 中国憲法における「改革・開放」路線
  113. 苦情処理センターの効用
  114. 信頼できる中国人パートナーを得る
  115. 外国への進出と契約
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