一般2019年09月06日 那覇地方裁判所周辺のグルメ情報(法苑188号) 法苑 執筆者:太井徹
さて、この度の法苑の執筆である。
ご依頼頂いた担当者様からは、私のホームグラウンドである大阪地方裁判所周辺のグルメ情報等を書いてみてはどうかとのご提案を受けた。しかしながら、私自身、書いてみたい真面目なテーマもあり、最初はこちらの方で執筆を開始してみた。しかしながら、どう考えても所定の文字数に達しない。
ということで、結局、グルメ情報について書くことにした。ただ、大阪地方裁判所周辺のグルメ情報については、私のボスが既に執筆していたので、ここは思い切って那覇地方裁判所周辺のグルメ情報について、書くことにする。もっとも、私の趣味嗜好が全面に出た内容であるため、美味しい沖縄の豆腐の話はない。
また、オリオンビールの話もなく、泡盛の話がほんの少しだけ出てくる程度である。
では、まずはファーストフード編から。
最初に紹介するのは、ハンバーガーチェーン店の「A&W」。
旅先にご当地ファーストフードチェーン店があれば、必ず立ち寄ることを信条とする私のような方には必須といえるこのお店。那覇空港内という好立地に店舗の一つがあるために、到着後の昼食や出発前の小腹が空いた際にフラッと立ち寄れるのも魅力である。メニューの方は、あくまで私見だが、フードメニューに沖縄の風を感じさせるような特徴的なものはない。しかしながら、ドリンクメニューには、あの「ルートビア」がある。お味の方は、それ界隈で色々とざわつかせているところではあるが、このお店では、ダントツの一押し商品である。ちなみに私は沖縄に行った際、よく「A&W」に行っていたが、「ルートビア」を飲んだことは一度もない。
「A&W」に対するご当地ハンバーガーチェーン店のもう一方の雄が、「Jef(ジェフ)」である。
こちらの方は、「ゴーヤーバーガー」だけでなく、ポークランチョンミート(ハムをもっと太くしたようなもの。個人的には沖縄のソウルフードであると感じている。)等がはさまった「ぬーやるバーガー」といった沖縄の風を強く感じさせるメニューが実装されている点で、「A&W」よりもご当地色が強い。ちなみに、「ぬーやるばーが」とは「何なの?」という意味の沖縄の方言のようで、「ぬーやるバーガー」はこれをもじったメニューだとか。この魅力的な「Jef」だが、一番行きやすい店舗が、牧志公設市場の近くの「サンライズ那覇」店と、「A&W」に比べて立ち寄りにくいのが難点。余談だが、このお店を紹介してくれた沖縄の友人は「ゴーヤーバーガー」を注文していた。さすがは地元民である。私は、勇気が少し足りなかったため、頼んでいない。それにしてもどうして沖縄で食べるゴーヤーはあんなに苦いのだろうか。
最後に紹介したいご当地ファーストフード店は、「キングタコス」。
その名からすぐに連想できるように、タコスメニューを楽しむことができるこのお店。ご当地ファーストフードマニアであれば、是非とも立ち寄って頂きたいところであるが、残念ながら裁判所の近くにはなく、「Jef」よりもさらに立ち寄ることが困難なところが、悩ましい。
続いては、ラーメン好きの方々にお届けしたい沖縄そば編。
沖縄そばといえば、まずは「首里そば」を挙げない訳にはいかないだろう。
この「首里そば」、かつては、モノレールの県庁前駅から近い県庁内でも食べることができた。この県庁、後述するように那覇地方裁判所までタクシーでワンメーター程度とアクセスもよく、午後の期日に出頭する前の昼食に利用するのにも便利であった。地元民でもない私が県庁内で無事に「首里そば」を食することができるのだろうかとドキドキしながら行ったのはよい思い出である。
しかしながら、現在は、県庁内で「首里そば」を食べることはできないようである。そのため、「首里そば」を食べるには首里城近くのお店に行くしかない。首里城観光のついでに立ち寄りたいところではあるが、行列ができる人気店とのことであり、売り切れ次第終了してしまうため、午後一番の裁判期日が短時間で終わり、かつタクシーで急行したとしても無事に食べることができるかどうかは、何ともいえないところである。
なお、那覇地方裁判所の近くではないものの、是非行って頂きたいのは「宮里そば」である。この「宮里そば」、今回確認してみると、なんと名護支部からは近そうである。しかも、営業時間も午前一〇時から午後八時までと、弁護士にもやさしい。名護支部に出頭する機会があれば是非立ち寄って頂きたい。
締めはスイーツ編。
まずは、アイスクリームで有名な「ブルーシール」。
沖縄以外でも幅広く販売されているため、その気になれば、沖縄以外で食べることもそれほど難しくはないこのお店。しかしながら、沖縄にある店舗の方がアイスクリームの種類が多いなどメニューが豊富な印象である。また、国際通りにも店舗があるため、立ち寄り易いのもよい。ただし、カップではなくコーンで、しかもダブルやトリプルを食べた場合に、アイスが溶けて、手がベトベトになりがちなので注意を要する。
なお、「ブルーシール」は、那覇空港内にも店舗はあるが、それほどアイスクリームの種類等は多くなかった印象である。
続いては牧志公設市場の二階のジェラート店、「ジェラ沖縄」。
牧志公設市場という国際通りに近い有名な観光スポットにあるこのお店。私が行った際には、やたらと試食を勧めてくれ、こちらが断らなければ全種類試食させたのではないかというぐらいの勢いだった。このおおらかさ、さすが沖縄である。もっとも、平日の午後のあまり人のいない時間帯にスーツ姿のおっさんが珍しかったのか、はたまた哀れに思っただけかもしれないが。
また、松田聖子さんも立ち寄ったことがあるらしく、「聖子ちゃんも来た」的な写真を当時は飾っており、世代の方には、刺さっていたかもしれない。ただ、この「ジェラ沖縄」が、私が以前に行ったお店と同じなのかについては、実は若干の疑問はある。
なお、「ジェラ沖縄」が入っていた牧志公設市場であるが、二〇一九年六月一七日から建て替えのために閉鎖中であり、同年七月一日以降は仮設市場での営業となるようである。この仮設市場で「ジェラ沖縄」が営業されているかは残念ながら不明である。牧志公設市場自体は、二〇二二年に新市場が完成予定とのことである。
最後に忘れてはならないのが、沖縄ぜんざい。
「ぜんざい」と聞けば、関西人であれば、粒あんを用いた温かい汁物のことを思い浮かべるだろう。しかし、沖縄ぜんざいは、砂糖や黒糖で甘く煮た豆と押し麦がトッピングされた「かき氷」である。
私自身は、県庁前駅と美栄橋駅の真ん中ぐらいにある「琉球茶房 すーる」で食べたことがあり、大変美味かった。なお、このお店は、沖縄そばでも有名なようであるが、こちらの方は食べていない。
沖縄ぜんざいについては、他にも美栄橋から六〇〇メートルほど離れた「富士家 泊本店」や、県庁前駅の一つ那覇空港寄りの駅である旭橋駅から七〇〇メートルほど離れた「千日」が有名店のようであり、私自身も機会があれば行ってみたいと思っている。ちなみに、かき氷について言えば、泡盛をかけて食べても美味いらしい。私自身は、お酒を飲まないので興味はないが、お酒好きの方は、このかき氷が食べられるお店を探したり、はたまた泡盛を入手したりして、ご自宅で試してみてはいかがだろうか。
最後に、簡単に那覇空港から那覇地方裁判所や、裁判所から国際通り等へのアクセス方法について、私なりに述べておこう。
那覇空港から裁判所へのアクセスであるが、私自身は「ゆいレール」で県庁前駅まで行き、そこからタクシーで裁判所まで行っていた。那覇空港駅から県庁前駅までの乗車時間が一〇分ちょっとであり、県庁前駅から裁判所までのタクシーの乗車距離は、ワンメーター程度であったという記憶である。なお、この県庁前駅は、国際通りの入り口にも近く、慣れてくれば国際通りで時間を潰した後に、タクシーを拾って、裁判所まで行くことも可能である。
次に、裁判所から有名な国際通りへの行き方であるが、徒歩でも二〇分前後でたどり着くことができたという記憶であり、そこまで離れているわけではない。もっとも、沖縄の方の話によると、地元の人は近距離でもタクシーに乗るとのことであり、近距離利用についてはあまり気にする必要はないかもしれない。時期によってはとても暑いですし。
この国際通りは、県庁前駅近くの入り口から入ってまっすぐ進み、牧志駅に到着するあたりまでが観光地化されているというのが大雑把なイメージである。距離にして、一・六キロメートル程度のようである。
さらに、牧志公設市場であるが、国際通りから平和通りに入ってすぐにある。平和通りへの入り口は国際通りのうち、真ん中よりやや牧志駅側にある。ただし、前述のように現在牧志公設市場は閉鎖中である。その北西約一〇〇メートルの「にぎわい広場」に仮設市場が設置されるようである。
また、少し時間に余裕があるようであれば、首里城を観光することも可能である。裁判所から首里城に行くにはタクシーを利用するのがよい。なお、首里城の「ゆいレール」の最寄り駅は、首里駅であるが、少しだけ離れている。タクシーを利用するには微妙な距離ではあるが、前述のような土地柄からするとタクシーを使っても問題ないと思われる。
以上、気の向くままに書いてきたが、皆様が那覇地方裁判所に行かれる際の参考になれば幸いである。
(弁護士)
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